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兵庫県指定の伝統工芸品である赤穂鍛通の特徴を生かした新製品の開発

公開日:2024-06-05

令和5年度連携組織活路開拓調査・実現化事業に関しまして、「これからの赤穂緞通」が中央会の支援事業で取り組んだ内容を紹介致します。

 

①きっかけ:藍無地鍛通の復刻を目的として赤穂鍛通作家が集結

 

赤穂緞通の認知度を向上させるため、新たな織りの技法として機械織の導入によりウィルトン織の藍無地緞通を復刻したいと赤穂緞通作家などの有志が集まった。
高品質な絨毯の製法であるウィルトン織絨毯の製造工(村上敷物株式会社)に機械織りで量産できる「藍色の緞通」の試作について協力を依頼し了承いただいた。
これにより、一般の方にも手に取りやすい価格で、赤穂緞通の優れた特徴を持った製品の試作に取り組み、商品化を目指すこととなった。

 

②取り組み内容:製品化を目指し複数回の試作を実施

 

第一回試作では3種の染色方法(本藍手染め、合成藍染、合成染料藍色)と4種の色パターンにより試作を行い、染色方法を本藍手染めとすること、2色展開とすることを決定した。
第二回試作では縮み防止のため織組織の一部の素材を変更したもの、パイル長の異なるものを試作し、緯糸部分にジュートを用いること、パイル長10mmとすることを決定した。(いずれも村上敷物株式会社において実施)
また、原綿輸入から混合、紡績までを一貫して手がける大正紡績株式会社の協力により、より付加価値の高いオーガニックコットン糸を用いることとした。また、商品ロゴ、販促物、パッケージ等の設計を行った。

 

③支援の結果や今後について:「藍鍛通」として積極的に販路拡大

 

本事業で決定した製品の仕様に基づき、紡績、染色、製織各企業の協力を得ながら、製品化を図る。
出来上がった緞通を「藍緞通」と命名し、令和6年度以後、パンフレットや藍緞通の見本を活用し、販促活動を展開、展示会への出展や高級ホテル、レストラン、デパート等での利用を提案するなど、継続して事業を行っていく。

 

 

月刊中央会(2024年 第796号より)

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