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繊維小売業におけるソーシャルメディア等の活用による販路拡大

公開日:2024-07-02

令和5年度連携組織活路開拓調査・実現化事業に関しまして、「兵庫県繊維品小売商業組合」が中央会の支援事業で取り組んだ内容を紹介致します。

 

①きっかけ:販路拡大につなげる新たな販売チャンネルの模索

 

兵庫県繊維品小売商業組合は洋服・和服の販売を営む繊維品小売業の中小企業によって構成される組合である。昨今、組合員の多くが、顧客の店舗に立ち寄るまでのきっかけ作り、コミュニケーションツールの活用について課題を持っていた。従来は郵便によるダイレクトメールが主流であったが、昨今のSNS等ソーシャルメディアを活用した広告への移り変わりやプライバシーの問題により個人情報の収集が難しいなど、顧客情報管理や郵送における膨大なコストに見合う集客が得られていない。そこでこの度、本事業を活用して新たなコミュニケーションツールの模索及び導入、そのプロモーションについて成果検証を行った。

 

②取り組み内容:現在のソーシャルメディア運用状況の調査及び整理

 

今回の取り組みでは組合員の中でも需要の縮小が顕著かつソーシャルメディアの活用が進んでいない和装分野の2社をモデルケースとして取り上げ、SNS運用状況の調査及び整理を行った。「店舗のアカウントが複数ある(使い分けが出来ていない)」「投稿が断続的である」「投稿写真が来店のきっかけにつながりにくい」など、時流に合わせてSNSを取り入れたものの、効果的な運用が行えていないことが判明したため、アカウントの使い分けやハッシュタグの概念、来店のきっかけとなるメッセージ性のある写真の撮り方等、専門家の支援を受けながらプロモーションを学び実践した。

 

③支援の結果と今後について

 

現在、本事業の取り組みを通じて改善された方法を実践して半年ほどであり、引き続き継続することで、曖昧であった運用方針や投稿内容をより明確にしていきたい。まちの服屋においては店舗で顧客とコミュニケーションを通じて買っていただくという形態は今も昔も変わらず、時代の経過により店舗に足を運んでもらうまでのコミュニケーションツールが変わったに過ぎない。今後も自社を知らない人に知ってもらえるよう、こちらが発信する情報を見ている側を意識した内容の充実を図り、繊維業界の活路を見出していきたい。

 

 

月刊中央会(2024年 第796号より)

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